DHIS2トレーニング

JICA主催のDHIS2という保健情報レポートシステムの使い方をトレーニングする3日間の催しにパソコン周りのヘルプとして出させていただいている。今日はその2日目が終了。
出席者はシアヤ、キスムウエスト、ウゲニャ、ゲムの県保健事務所で保健情報に携わる方々約30名。トレーナーは、以前、同様のトレーニングを中央の保健省から受けたことがある県保険事務所の保健情報官。
トレーニングを受けたことのある情報官が職場で指導すれば良いと思うのだが、そういった文化は無いらしい。そこで、JICAが保健情報管理能力の強化としてスポンサーになりトレーニングを開催したという構図。

そこで問題が続出。

まずは参加者用のパソコン。
会場であるトンボーヤ・レイバー・カレッジにお願いしていた参加者用のパソコンが当日用意できていない。朝いったらパソコンを搬入し設置を始めたところだった。お昼を過ぎても全数の準備は出来ていない。そして、用意されたパソコンも相当に年代物。OSはXPSP2がほとんど。ライセンスはコピー品。入っているアプリケーションはまちまち。ウイルスに感染しているものがほとんどという始末。お願いしていたGoogle Chromeは当然入っていない。入れてみたらスペックが低すぎてまともに動かない。初日、2日目をかけてSP2からSP3へアップデート、クリーンブート設定、IE8インストール不要アプリ削除などでごまかしながら使ってもらった。

そしてネットワーク。
会場にお願いしたパソコンが26台で、当然それに見合ったネットワークがあるものと思いきや、インターネット回線は256kbpsとのこと。当然使い物にならない。これは当初持ち込みのラップトップ様にと考えていた、携帯モデムの3G回線をWindowsでICS設定したものをすべてのパソコンへ使うことにして回避。2日目には一番信頼性のあるSafaricomがとても不安定になるという事象があったが、Orange回線とネットワークを2つにわけることで対応。

参加者の態度。
ネットワークが繋がらないと言って遠くから呼ばれて行ってみるとただケーブルが刺さっていないだけ。電源ケーブルも同様。
確認もしないで人を横柄な態度で呼びつけ、直っても「Thank you」の一言もない。
インターネットはこのDHIS以外には使わないでと散々言っているにもかかわらず、平気でメールチェックをしたり、Facebookをしたりする人々。見えそうな時には隠そうとするのはまだかわいいもので、当然の態度で見ているものも。注意すると、わけのわからない言い訳を始める。またはニヤニヤ笑ってごまかす。「Sorry」などとはまったく言う気が無い。言い訳は聞くのも嫌になる。

以上が私の担当分野での出来事。

パソコン以外での問題というと、
職位によって手当てが異なるが、平気でウソをついて上位の職位を申告してくる参加者。

時間厳守といったにもかかわらず当然のように遅刻してくる参加者。理由を聞くと、15分前に来たがラップトップの電源を取りに帰ったとか、もっともらしいウソを平気で付く。一切悪びれるそぶり無。遅刻したものは手当てを引くというと大ブーイング。なぜ時間についてうるさく言うかというと、交通事情の悪いところから来てもらっているため、宿泊分の手当てを支給しているのだが、お金を浮かせるためにキスムには泊まらず遠い自宅から通っているという現実。

人が話している時も、平気で新聞を広げて読んでいる。

分からないことがあっても、ぼぉーっとして質問すらしない。

学んだことを活用してデータ入力から分析、判明した問題に対する対策をプレゼンテーションしてもらおうとすると、適当に笑いをとり、スワヒリ語でごまかして終わりにする。

当然一部の参加者は真剣に取り組んでいます。しかし、ほとんどの参加者の目的は知識の習得ではなく手当てが目当てと言って間違い無いです。こんなトレーニング必要なんでしょうか。

こんな方々を好きになれますか?

つい最近、国際協力レポーターの方々が口々に「ケニアが好きになりました」というのを聞いた後だけに、自分が抱いている思いとのギャップに戸惑う。

国際協力レポーター

月曜、火曜と国際協力レポーターの方々とキスムで2晩夕食を共にさせていただいた。以前はODA民間モニターと言われていたが、名前が変わって実施されるようになったのは先日のブログで書いた通り。色々視察された話や、JICAの同伴の方々の話を聞き、改めてその目的はモニターではなく、レポーターである事が分かった。JICAの広報活動の一環であるのだと思う。名前が変わって実施されるようになったという事は、何かしら問題があったからなのだろうが、国際協力レポーターもその趣旨に何か違和感を感じた。

そして、久しぶりに一般の日本人の方々と話をしてなぜか妙に緊張した。

S30フェアレディーZ

トゥク・トゥクで街を走っていると、初代S30フェアレディーZを発見。思わず降りてから写真を撮りに歩いて行ってしまった。エンブレムには260Zと書かれていたのでL26型エンジンを搭載したものかな。S130はあるが、流石にS30には乗った事が無い。こういう機会があると思うと車好きにとっては街を散策するのが楽しくなる。

パーツはあるのだろうか?

レストランでのサービス

ナイロビ方面から同期のボランティアが来たため、グリーンガーデンレストランで食事をした。ここ、味はばらつきがあるがまずますおいしい。ただ、毎回行ってとても残念に思うのはそのサービス。

オーダーが遅い、出てくるのも遅い、頼んだものがちゃんと出てこない、出すのは遅いのに食べている途中の皿をいつも下げたがる、ウェイトレス/ウェイターの愛想が無い、最後には会計も間違えている。

いつも食べに行くとそういう嫌な思いをするのだが、ここのレストラン、いつもそれなりに人が入っている。メイン料理の値段は、チップスやマッシュドポテトといった主食が付いて500円から600円。飲み物を1品頼んで大体750円/人位。地元料理の店に比べれば高いが、内容からすると悪くない。ただ、もう少しサービスがどうにかなれば。

食べている途中の皿を下げたがるのはこの店特有のものではなくて、ホテルでもそういうことをされた経験が何度もある。これはケニア共通のサービスなんでしょうか?

ODA民間モニタ

国際協力レポーターという制度で、日本から20名ほどの民間の方がキスム周辺のODAの現場を視察しにくるようだ。自分の活動場へは来ないが、2晩の会食に参加する予定。

現場としては、JICAプロジェクトが入っているシアヤやキスム・ウエストの県病院。ODAで建てられたソンドゥ・ミリウ水力発電所などを視察するとの事。そして、協力隊員の家に泊まる方々もいらっしゃるそうな。

この国際協力レポーターという制度は平成20年度まで外務省がODA民間モニターとして行っていたが、現在は名前を変えJICAが行っている様子。ODAのような事業には監視の仕組みが必要なのはわかるのだが、民間から募集しているとはいうものの自己監査なのでは?と思ってしまった。

その辺、会食時に話を聞いてみたいと思う。

しかし、なんでコストのかかっている方々の家でなく、協力隊員の家なんだろうな。

大雨

土曜日に大雨が降りました。キスム・ウエストというキスムタウンから車で40分程の街におり、マタツでキスムタウンへ戻ってくる途中、キシアンを過ぎたあたりから大雨。キスムに着いたのは午後6時過ぎで、ご覧のように道は半冠水状態です。雨宿りをしていましたが日没前にやみそうにないので雨の中をずぶ濡れになりながら帰宅。結局雨は夜の9時過ぎまで降り続いた模様。

同僚に聞くと、「異常気象」との事ですね。この1年半でこんなに雨が降ったのは初めて。そして、雨が降ると急に気温が下がるキスム。土日は寒いくらいの天候でした。

州庁舎へネットワークラックが

朝職場へ行くと、入り口で荷物の積み下ろしをしている通行人のことを考えずに車を止め作業しているのはいつものことなのだが、その積み下ろしをしている荷物が気になった。どうやらネットワークラックである様子。オフィスがあるフロアはちゃんとネットワーク配線がされ、壁に設けられたポートからネットワークラックまでUTPで繋がっている。

州機能をこのビルへ集中させる準備がゆっくりとではあるが進んでいる様子。

エレベーターの工事は今年初めから行っているようだがまだ終わらない。そして、水も出る気配はないがゆっくりと、ゆっくりと物事は進んでいるようである。

しかし、去年の憲法改正で、州機能はカウンティ―というもっと小な単位に分割されるんじゃなかったんだっけ?

23年春募集1次選考結果

先日(2011年7月21日)、平成23年、青年海外協力隊春募集の1次選考結果が発表(PDF)された。ちょうど2年前半、この数字だけの合格発表を見てうれしさ半分、本当に行くのか?という決断が付かない気持ちだったことを思い出した。

全体の募集、選考で見てみると、震災の影響で22年度春に比べて応募数は約1割減(971→857)、応募者は3割超減(2046→1351)、合格率だけ若干上がって69%。

村落開発普及員、青少年活動など、職種によっては相変わらずの2倍前後の高い倍率となっている。今回じっくり数字を見て驚いたのは、村落、青少年については2次選考についても倍率が2倍前後あること。

日本で積み立てられる手当が減額されたこともあって、もっと減っていると思ったのだがやはりお金ではない何かに引かれてみんな応募するのだろう。ちなみに私の職種のコンピュータ技術は募集30のところ、応募が26。合格24名となっています。定員割れです。PCインストラクターは募集25、応募28、合格20名。技術が必要だと言われるけど、実際そんなに高いものは必要ないので、村落や青少年で考えている人、PCインストラクターが一番協力隊への近道かもしれません。

そうなると目的を見失い手段にとらわれてしまう気もしますけど。

外務省のページ「草の根外交官:共生と絆のために~我が国の海外ボランティア事業~」について

外務省が青年海外協力隊について政策ペーパーをまとめたとの事なので見てみた。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/seinen.html#seisaku_p

確かに良く調査されていて、隊員が活動している中で感じる問題点も指摘されている。結果としては、改善を図りながら今後も継続して行いくという事らしい。こういった事業は必要だと思うので、有識者の意見を取り入れてぜひ良い方向に改善していってもらいたい。

一番共感したのは、7ページのこの部分。

———————————————————————————-

「(重点地域・重点国)―「選択と集中」と中進国化が進む国への対応」

~省略~

途上国が,資金さえあれば雇用できる技術者が国内にいるにもかかわらず,無償ボランティアの提案であるが故に我が国からの役務提供を受けるという問題がある。

海外ボランティア事業が途上国への新たな経験や技能の伝達を伴わない単純な労働代替とならないよう,中進国化が進む国に対しては,今後派遣する海外ボランティアを基礎技術保持者からより高度の技術保持者に移行させるなど,個別具体的な状況に応じて適切な策を講じていく。

———————————————————————————-

その通り。携帯電話が広く普及して、3GやWiMAXで簡単にインターネットに接続でき、街にはパソコン屋が普通にあるようなところなので資金さえあれば技術者なんていくらでもいる。

ただ、問題の解決は高度技術保持者への移行ではなくて、ボランティアと受け入れ先のマッチングだと思う。今でもいくらでも高度技術保持者のボランティアはいるが、その方々が力を発揮できるところに赴任しているかとなると少ないように思う。そこが問題。

後は仕分けの報告で上げられていた、「調整員」についても政策を聞いてみたい。

事業仕分け第3弾の結果はこちら。合わせて読むと面白い。

http://www.cao.go.jp/sasshin/shiwake3/details/2010-11-17.html#A-20

キスムvsエルドレット

週末、1年ぶりにエルドレットへ行ってみた。前回行ったときは、「キスムよりもちょっと大きいなぁ」と感じたが、今回は完全にキスム負けた感じ。新しくできたTuskeysのショッピングモールZION MALLにはデリが充実していて、惣菜が量り売りされている。これ、ナイロビ級と見た。また、ケニアのおしゃれなカフェの1つ、ドーマンズ系のカフェができているではないか。キスムにあったおしゃれなカフェはずいぶん前に店を閉めている。街中には気軽に入れそうなそれなりのレストランがいくつもあり、中には24時間営業のものもあるらしい。キスムタウンで落ち着いて食事というとグリーン・ガーデン・レストランか中華のオリエンタル・レストラン、インド料理のHaandiしかない。

他にも、肉屋の作りを見ても、キスムは掘立小屋のような作りだが、エルドレットはちゃんとした店構えをしたものがたくさんある。

キスムでもいくつかショッピングモールが計画されているが、一向に出来上がる気配はない。おそらく後半年の任期中には無理だろう。

過去にはキスムはケニア第3の都市だったようだが、今では、ナイロビ、モンバサ、ナクル、エルドレットに次いで5番目くらいに感じる。何でなのかなー、と少しだけ考えてみた。ケニア人に言わせると、きっと政治と絡めて理由づけするのだろうがその辺は良くわからないので、浅い考察に違いないけど。

・2000m超の高地でとても過ごしやすい

・マラリヤの危険が無い

・良く雨が降るということなので、多分水が豊富

本当のところはなんでなんでしょう?何か、大きな資本が注がれている気がしないでもないんだけど。