ナイロビの蜂

先日観た「愛と哀しみの果て(Out of Africa)」に続き、「ナイロビの蜂(The Constant Gardener)」を観ました。題名をずっとナイロビの”ほう”だと思っていのですが、ハチが正しいことを知りとても恥ずかしい思いをしたことは置いておいて、この映画もケニアを舞台にしていて、知った地名や風景、言葉が出てきてケニアに滞在しているものにとっては色々な意味で楽しめる映画になっています。話の内容が援助や保健についても触れられるので、ケニアに援助関係で来ることを考えている方、すでに活動されている方にもおすすめかもしれません。

東アフリカの映画シリーズ、次は何を観ようか。愛と野望のナイル(Mountains of the Moon)あたりかな。

ケニア隊員はサファリ好き

先週、先々週と2週続けて旅行に出かけ、結構な数の国立公園/国立保護区を訪れていることが判明。

1.ケニア山国立公園(Mt. Kenya National Park)
2.マサイマラ国立保護区(Masai Mara National Reserve)
3.ナクル湖国立公園(Lake Nakuru National Park)
4.シャバ/バッファロースプリング/サンブル国立保護区(Shaba/baffalo

Springs/Samuburu National Reserve)
5.カカメガ森林国立保護区(Kakamega Forest National Reserve)
6.ワタム海洋国立保護区(Watamu Marine National Reserve)
7.ロンゴノット国立公園(Mt. Longonot National Park)
8.ヘルズゲート国立公園(Hells Gate National Park)
9.アンボセリ国立公園(Amboseli National Park)
10.ルマ国立公園(Ruma National Park)
11.モンバサ海洋公園(Mombasa Marine National Park)
12.ボゴリア湖国立保護区(Lake Bogoria National Reserve)

後は増えるとしたら、ツァボとナイロビくらいか。これだけちゃんとしたリゾート地付きの観光地があるというのは協力隊でも相当に恵まれているように思う。ただ、とても協力隊の生活費だけでは足りませんけどね。

収入印紙

先日、シアヤに滞在した際のホテルの領収書を見たら、収入印紙らしきものが貼付してあるのを発見。その額2シリング(約2円)。

オープンマーケットが相当な割合を占めていると思われるケニアで、その税収システムがどうなっているのか気になったことがあったのだが、ちゃんと収めているところは収めているらしい。

任期延長

残り任期4か月弱となった時点で、任期延長についての勧誘がJICAケニアオフィスからされているようである。理由は23年春募集の応募が延びず、計画していたボランティアの規模が維持できなくなったからとの事らしい。この話はケニアに限ったことではなく、世界中の21年3次隊、4次隊の隊員に対してなされている様子。募集が延びなかった理由は震災の影響や国内積立金、赴任手当が減額になったことなどなのだろう。

自分は現職参加のためそもそも延長が認められず蚊帳の外なのだが、みんながどんな決断をするのかが興味深い。自分はもし延長できたとしてもしないという判断をするだろう。当初の目的の一つであった語学の上達については目的を達成できずに終わりそうだが、これはケニアでなくてもできる。人生を楽しむためにケニアに来た身としては、すでにケニアでの生活を楽しめなくなっている以上、任期を延長してまで長居する理由は無い。

計画していた数を達成するのは重要。しかし、本来の目的を変えてまで数を維持するのには疑問を感じる。

愛と哀しみの果て(Out of Africa)

最近2日連続して偶然に「愛と哀しみの果て(Out of Africa)」が身近で話題になったので、どんな映画だったかを改めて観てみました。1937年に出版された伝記を元に作成された映画だという事を知りました。そして、ナイロビのカレン地区にあるカレン・ブリクセン博物館は原作となっている「アフリカの日々」の作者、アイザック・ディネーセンが実際に住んでいた家なのだそうです。残念ながら行ったことはありませんが、行ったことのある人曰く、「ナイロビで一番いい観光地」だそうなので、機会があれば行ってみたいと思います。

この映画、1985年のアカデミー賞を取っています。他、6部門も占めている事をしりました。時々聞こえてくるスワヒリ語、ンゴング・ヒルやツァボといった地名、ロンゴノット、キリマンジャロといった山々、マサイマラのサファリ、ナクル湖のフラミンゴ(ボゴリア湖かも)などがとても綺麗な映像で収められていてケニアに住んでいるものにとってはうれしくなります。

ただストーリーについては少々残念な印象です。ネタバレですが、コーヒー農園が焼けてしまいます。恋人が飛行機事故で無くなります。そして故郷であるデンマークへ帰り、2度とケニアへは帰ることが無かったと結ばれます。当時のケニアで、女性という弱い立場ながら奮闘し、クラブへ招待されながら帰国してしまったというのがどうにも腑に落ちませんでした。

このOut of Africaに限らず、ケニアをはじめ東アフリカを題材にした映画は結構あります。他の作品も改めて観直すと新たな発見があるのではと思いました。

プールなのか、溜池なのか

2010年の4月に今の家に引っ越してきた。その当時、すでにプール用の穴が掘ってあり、大家さんからは「8月(当然2010年)にプールが出来たらちょっと家賃を上げさせてもらうかも」と伝えられていた。それからなーんも作業は進まず、ここ最近の大雨で穴に初めて水が溜まった。ここのアパートはプールはそっちのけでまた増改築中。穴を埋めるにしても土を持って来たり大変なんだろうなと思う今日この頃。

シアヤでサッカー大会

シアヤでJOCVが企画したHIV/AIDSの啓蒙活動を一環としたサッカー大会が開催されました。当然サッカーなどプレーできないのでお手伝いとして参加。とてもたくさんの人に参加してもらえたようで大成功だったように思います。日本チームに日本人が少ないように思いますが、その辺は愛嬌ってことですかね。

DHISトレーニング3日目

トレーニング最終日の金曜日。

主な内容は、入力した保健情報を使用してグラフを出力。その結果から問題点を読み取り、対策を考えプレゼンテーションを行うというもの。

これが初めは全く伝わらなかった。グラフ出力までは各自できるが、問題と対策を考えることができない。必ず内容に入れてくれと伝えて出てきたものがこれ。

「パソコンが無い、またはネットワークが弱いという問題がある。パソコンを援助してほしい。」

参りました。

内容がうまく伝わらなかったようで、再度”入力した保健情報データを分析して問題と対策を考えてください”と伝えたのに、次の人のプレゼンでも全く同じような問題と対策が出た。ここでイライラは最高潮。ばかにされているとしか思えない。わかっている人はポイントがずれている事を認識しているのに指摘せず黙っている。金曜日で早く終えてみんな家に帰りたいという気持ちが伝わってくる。

負けずに”保健データ”から、と伝えて、やっとそれなりのものが出てきたが、医者の数が足りないとか、薬が足りないなどという対策になってしまい、自分たちでできる対策を考えらない。

データのグラフ化についても、HIVに関するカウンセリングを受けた数、HIVテストを受けた数、HIV+の数に関する分析を行うに当たって、「カウンセリングを受けた数∋HIVテスト数∋HIV+数」となるデータを円グラフにしてしまいます・・・。何も読み取れません。

今回改めて、ただ毎日外来患者のデータを収集しているけれども全くそれを分析したことが無いという事が判明。道のりは遠いです。

専門家のSさん、ご苦労様でした。

DHIS2トレーニング

JICA主催のDHIS2という保健情報レポートシステムの使い方をトレーニングする3日間の催しにパソコン周りのヘルプとして出させていただいている。今日はその2日目が終了。
出席者はシアヤ、キスムウエスト、ウゲニャ、ゲムの県保健事務所で保健情報に携わる方々約30名。トレーナーは、以前、同様のトレーニングを中央の保健省から受けたことがある県保険事務所の保健情報官。
トレーニングを受けたことのある情報官が職場で指導すれば良いと思うのだが、そういった文化は無いらしい。そこで、JICAが保健情報管理能力の強化としてスポンサーになりトレーニングを開催したという構図。

そこで問題が続出。

まずは参加者用のパソコン。
会場であるトンボーヤ・レイバー・カレッジにお願いしていた参加者用のパソコンが当日用意できていない。朝いったらパソコンを搬入し設置を始めたところだった。お昼を過ぎても全数の準備は出来ていない。そして、用意されたパソコンも相当に年代物。OSはXPSP2がほとんど。ライセンスはコピー品。入っているアプリケーションはまちまち。ウイルスに感染しているものがほとんどという始末。お願いしていたGoogle Chromeは当然入っていない。入れてみたらスペックが低すぎてまともに動かない。初日、2日目をかけてSP2からSP3へアップデート、クリーンブート設定、IE8インストール不要アプリ削除などでごまかしながら使ってもらった。

そしてネットワーク。
会場にお願いしたパソコンが26台で、当然それに見合ったネットワークがあるものと思いきや、インターネット回線は256kbpsとのこと。当然使い物にならない。これは当初持ち込みのラップトップ様にと考えていた、携帯モデムの3G回線をWindowsでICS設定したものをすべてのパソコンへ使うことにして回避。2日目には一番信頼性のあるSafaricomがとても不安定になるという事象があったが、Orange回線とネットワークを2つにわけることで対応。

参加者の態度。
ネットワークが繋がらないと言って遠くから呼ばれて行ってみるとただケーブルが刺さっていないだけ。電源ケーブルも同様。
確認もしないで人を横柄な態度で呼びつけ、直っても「Thank you」の一言もない。
インターネットはこのDHIS以外には使わないでと散々言っているにもかかわらず、平気でメールチェックをしたり、Facebookをしたりする人々。見えそうな時には隠そうとするのはまだかわいいもので、当然の態度で見ているものも。注意すると、わけのわからない言い訳を始める。またはニヤニヤ笑ってごまかす。「Sorry」などとはまったく言う気が無い。言い訳は聞くのも嫌になる。

以上が私の担当分野での出来事。

パソコン以外での問題というと、
職位によって手当てが異なるが、平気でウソをついて上位の職位を申告してくる参加者。

時間厳守といったにもかかわらず当然のように遅刻してくる参加者。理由を聞くと、15分前に来たがラップトップの電源を取りに帰ったとか、もっともらしいウソを平気で付く。一切悪びれるそぶり無。遅刻したものは手当てを引くというと大ブーイング。なぜ時間についてうるさく言うかというと、交通事情の悪いところから来てもらっているため、宿泊分の手当てを支給しているのだが、お金を浮かせるためにキスムには泊まらず遠い自宅から通っているという現実。

人が話している時も、平気で新聞を広げて読んでいる。

分からないことがあっても、ぼぉーっとして質問すらしない。

学んだことを活用してデータ入力から分析、判明した問題に対する対策をプレゼンテーションしてもらおうとすると、適当に笑いをとり、スワヒリ語でごまかして終わりにする。

当然一部の参加者は真剣に取り組んでいます。しかし、ほとんどの参加者の目的は知識の習得ではなく手当てが目当てと言って間違い無いです。こんなトレーニング必要なんでしょうか。

こんな方々を好きになれますか?

つい最近、国際協力レポーターの方々が口々に「ケニアが好きになりました」というのを聞いた後だけに、自分が抱いている思いとのギャップに戸惑う。

国際協力レポーター

月曜、火曜と国際協力レポーターの方々とキスムで2晩夕食を共にさせていただいた。以前はODA民間モニターと言われていたが、名前が変わって実施されるようになったのは先日のブログで書いた通り。色々視察された話や、JICAの同伴の方々の話を聞き、改めてその目的はモニターではなく、レポーターである事が分かった。JICAの広報活動の一環であるのだと思う。名前が変わって実施されるようになったという事は、何かしら問題があったからなのだろうが、国際協力レポーターもその趣旨に何か違和感を感じた。

そして、久しぶりに一般の日本人の方々と話をしてなぜか妙に緊張した。