ちょうど1年前、約93,000kmでエンジンバルブカバー(シリンダーヘッドカバー)ガスケットを交換しました。この時の交換は、プラグホールにエンジンオイルが漏れていたためで、それはこの交換で解消したのですが、ガスケット交換後からVVTモーター周りとエキセントリックシャフトセンサー周りのガスケットからオイル漏れが発生してしまいました。
このVVTモーター周りからオイルが漏れています。漏れたオイルがエキゾーストに触れると煙が出ます。液状ガスケットを使ったり、増し締めしたりと色々手を打ったのですが、根治にはいたらずカバー交換としました。
バルブカバーはリブ状になっており、リブのくぼみにオイルが溜まるような状態です。BMWのエンジンは排気側に傾いていることから、この漏れたオイルがエキゾーストに付着すると煙が出てちょっと怖いのです。定期的に拭き取っていればエキゾーストにはかからないレベルの漏れなのですが、以前Anycaでお貸しした方からエンジンルームから煙が出ていると指摘され、今後このようなことの無いよう、エンジンバルブカバー毎交換することとしました。
部品
部品はAliExpressにて購入です。信頼性は未知数ですが、なんといっても値段に負けました。
BMW N52エンジンバルブカバー
部品番号:11127552281
DHLでの送料込みで158USDでした。純正品だと10万コースらしいので、素晴らしいコスパです。うまく機能すればですけど。
この部品の素晴らしいところは、VVTモーターガスケットも、カバーガスケットも、エキセントリックシャフトセンサーのガスケットもすべて付属していることです。他に追加部品を購入することなく交換が可能です。
見た目はきれいなつくりですが、細かく見ると精度は純正程ではないようです。カバー取付のねじ穴や、カバーのエッジ部分があまりきれいではありません。
工具
今回新たに購入した工具はありません。普段使わない工具で必要な工具はトルクスE8、E10とプラスチック製のリムーバー、9Nm測定可能なトルクレンチでしょうか。トルクスソケットは1/4(6.35㎜)差し込み角のものじゃないと入りません。
注意点
前回は、インジェクターに接続されているクリップを6個中2個落下させてしまい、回復不能となったため、このクリップはとても慎重に取り外しました。
インジェクターのコネクタに使われているクリップ
こんなものが出てくるとは!
カバーを取り外し、
11万㎞走行したエンジンの内部
ふとカムスプロケットあたりを見ると、ちぎれたワイヤーのようなものが見えました!
カムスプロケットの下にちぎれたようなワイヤーを発見
取り出してみると、補器類ベルトが切れて、クランクシャフトシールを傷つけた際に巻き込んだとみられる補器類ベルトがちぎれたものでした。
こんなワイヤーを3本発掘です
カバーを開けることなんてないですからね。見つかってよかったです。もし、ベルト切れでクランクシャフトシールを交換された方がいらしたら、エンジンカバーに加え、オイルパンも開けてみたほうが良いのかもしれません。因みに、このワイヤーが混入してからはや1万km以上走行していますが、特に問題は発生しなかったのはさいわいです。
交換作業
カバーの交換自他は2回目ということもあり戸惑うことなく完了。19本もあるカバーを止めているボルトを締めこむのが付かれます。これ、適当に締めると破壊してしまいそうなので、ある程度まで回したら、ちゃんとトルクレンチを使いました。
作業時間は4時間ほどだったでしょうか。
新しいカバーを装着したところ。VVTモーターガスケット、カムシャフト角センサーガスケットは付属している。下手に取り外すとまた漏れそうなので、VVTモーターガスケットはカバーに取り付けたまま装着。
試走
エンジン始動問題なし、試走後もオイル漏れなし、エラーコードなしでとりあえず交換はうまくいったようです。
その後
400㎞程走行してエンジンルームを確認します。VVTモーター周りにオイルが漏れたような痕跡が・・・。4番コイルを抜いてプラグホールを見てみましたが、プラグホールにはオイル漏れはありません。しかし、VVTモーターの取り付けブラケットあたりにオイルが溜まっている気がします・・・。カバー交換前と変わっていない。なぜ?VVTモーターガスケットから漏れているのでしょうか?このガスケットは、カバーとの取り付けがタッピングねじで、あまりトルクをかけると舐めてしまうのです。前回増し締め時になめてしまい、液状ガスケットやらプラリペアやらを投入しやたらと時間を取られたんです。もう漏れはあきらめて定期的に拭きっとて走行したほうが楽かな、という気がしてまいりました。