エニカで車を貸出しはや2年半。それなりに貸し出しを重ね、金額だけで言えば大きな利用料を得ることができました。
さて、では実際どれくらいの利益となるのか考えてみました。
■走行距離から考える
私の場合、1日の上限を300kmとしており、貸し出すとみなさん250km/日位は走られます。
料金は、ノアが週末5480円にしています。貸し出し時にエニカに手数料10%が引かれるので、貸し出した場合に手に入る利用料は4,932円です。貸出し側が受け取れる契約料100円がありますがここでは無視します。
車の寿命から、どれほど利益となるか考えてみます。
車の寿命はざくっと10万kmにしてみました。中古車が10万kmを超えるとガクッと価格が落ちるためです。
ノアは10万kmすべて貸し出して走行した場合は、10万km/250km×4932円=1,972,800円
(貸し出し日数400日)
車は300万で購入しているので、10万キロで寿命となり、売却した場合0円だとすると完全な赤字で、慈善事業になってしまいます。
■3年間の利用料
今のペースは貸し出しで年間2万キロほどです。3年で6万キロ、利用料は次の通りです。
6万km/250km×4,932円=1,183,680円
■3年間の経費
車には購入の他、維持費として自動車税、重量税、自賠責保険が最低限かかります。
他にタイヤやエンジンオイルのメンテナンス。受渡時の洗車。整備をディーラー等へ出しているのであれば整備費用。。。ざくっと年間15万円くらいでしょうか(車の任意保険や輸入車で整備費用が高いと大きく異なると思いますが)。
それに駐車場費用が重くのしかかります。。都心部では3万/はざらですからね。3年維持すると36か月×3万=108万円。
経費概算が3年で15万×3年+108万=153万円。
利用料から経費を引けば利益ですよね。
118万-153万=-35万です。
はい、計算するまでもありませんでした。
利益を出すのは到底無理ですね。これは、車を買って貸し出したら商売になるかといわれた場合、無理ですという事です。
大手レンタカーは2Lクラスのミニバンを2万円くらいで貸していますからね。それくらいの値段で貸さないとダメなのは当然と言えば当然です。
確定申告をしても税金を納める必要な無いのでその点は安心!
■ではメリットは?
車を貸すことで車両代や維持費を考慮しても純粋な利益が出るというのは幻想というのが分かりました(少し夢見たのですが。。)。
では、貸し出すことでどれくらい車を所有するのが楽になるのでしょうか。
車は走らなくても年式が落ちるだけで値段が下がっていきます。3年落ちで走行100kmの車は、6万kmの車よりも高いですが、新車の値段からは相当に下がります。標準的な走行距離の車から、走行距離がどのように買い取り価格に影響するかを考えてみます。
こちらのサイトが参考になりました。
https://kuru-satei.com/kuruma_satei/mileage.html
標準的な走行距離よりも少ない場合、同じ距離標準よりも多く走る車よりも買取が高いという事です。
貸し出すと楽になるという雲行きが怪しくなってきました。
走行3万、267.7万円を標準とすると、
2万キロ少ない1万キロ走行車は309.1万円(プラス41.4万円)
2万キロ多い3万キロ走行車は248.4万円(マイナス19.3万円)
ということは、3年でせいぜい1万キロしか走らない人が、貸し出しをして走行距離が3万キロとなると、査定落ちが41.4万円です。
ヴェルファイアでは、2万キロ分を貸し出した場合、利用料として41.4万円を上回る分が利益となるようです。
上のデータはヴェルファイアなので、ノアにはそのまま当てはまりませんが、傾向をつかむむことは出来ると思います。
私の場合、貸し出すと3年6万キロ、貸し出さなければ2万キロとして見てみます。
ヴェルファイアの価格を新車時の価格379.5万円に対する割合としてみると、2万kmは71%、6万kmは62%となります。
ノアの新車を270万とした場合、2万km走行車は買い取り価格190万円、6万km走行車は167万円です。
4万キロ分貸し出しによる走行なので、4万km/250km*4,932=793,920円。
買い取りの差分は190-167=23万円。
793,920-230,000=563,920円が貸し出すことによる儲けです。
この場合、加えて考慮しなければいけないのは、貸し出し時の洗車や受渡です。。
自分の場合、1回の貸し出しに伴う車の用意と受渡で2時間ほどかかっていると思われます。
ノアでは6万キロ、240日貸出す場合、平均1回の貸し出しで2日間利用だとすると120回貸し出す必要があります。時間にすると240時間です。
563,920円/240時間=2,350円
まあまあの時給ですね。
結論からすると、
- 貸し出すことで、貸し出しの労力を差し引いてもある程度のメリット有
- 距離による値下がりは要注意
- 貸し出しによる傷、事故、受け渡しの面倒などが気にならない人はやるのもありでしょう。ただ、時給とすると年収450万ほどなので、やる場合は一つの目安に。
で、私のシミュレーションでは、3年での経費を合わせた収支はこんな感じになるのかな
$貸した場合
・費用
車両価格 270万
重量税、自賠責、登録諸費用 30万
自動車税、自動車保険 15万円×3年=45万
駐車場 3万×3年=108万
・収入
買い取り価格 167万
利用料 793,920円
差引 2,066,080円(3年間)
$貸し出さない場合
上記の収入がなくなる
買い取り価格 190万円
利用料 0円
差引 2,630,000円(3年間)
■まとめ
まとめての感想は、車を持つって本当にお金がかかります。エニカは車を所有したい人にとってはいい仕組みですね。
でも一番利益を上げているのは保険会社のような気がしてます。エニカは10%しか手数料を取らないで、上のケースでも131,520円しか売り上げは上がりません。保険会社は240日×1,800円で432,000円も売り上がります。買い取り査定落ち分を考えたら、貸し手と同じくらいの売り上げじゃないですか。しかも免責10万円ですから、実際補償金が支払われるケースは稀でしょうね。人身事故を起こすと一気に吹き飛ぶんでしょうけどね。ま、それが保険ってものなんでしょうか。