エニカで200回以上貸し出したオーナー経験から見た全損リスク

個人間カーシェアで圧倒的な認知を誇るAnyca(エニカ)。私もオーナーとして2台の車を登録しています。オーナーとしても、借り手としても注意しておきたい保険についてどのようになっているか見てみました。

Anycaの保険

Anycaの保険は大きく次のようになっています。

さて、みなさんどう感じますか?

Anycaでのトラブル

AnycaにはポルシェメルセデスAMGBMW Mシリーズなど300万円をゆうに超える車が多く登録されています。
こんな車が1日1万(仮)で借りられたら借り手には大きなメリットですよね。
ただ、これらの車を借りて、全損となった場合、再調達に必要な 300万円以上 (免責10万円)は自己負担となります。さて、借り手の方はこれだけ負担できるのでしょうか?

私はそんな高額な車を貸し出しておりませんが、借り手の方には学生から社会人になって日の浅い人などとてもそんな資金をもっていないような方々がたくさんいます。
全損時にはトラブルとなる事が容易に想像できます。

実際にこんなことも起きているようですし。

「SUBARU WRX STI 2015」のオーナーの方が個人間カーシェア「Anyca」で利用者に全損・廃車にされた件について。

2020/8/3追記
先日Anycaに登録しているとある車を見ると、そこにはこんな感じの記載がありました。
「個人で満額の車両保険をかけているので、300万円を超えた分は個人の保険が適用可能です。使用の際は次年度保険料金が上がる分のご負担をお願いします。」と。
私の場合は、車両保険は入らない派なのでこういうことは出来ません。しかし、全年齢、家族限定などもなしで300万以上(この方は700万としていましたが・・・)で車両保険にはいるって、いったいいくらするのでしょうか?
ま、そういう方もまれにいるので、心配な方は借りるときに任意保険の加入状況を問い合わせるのもアリかもしれません。私にもし問い合わせが来たら、その場でお断りしますけどね。

Anycaでのトラブル(私の場合)

私の場合は、返却後に気づいた凹みの修理を先方に連絡したら、法律事務所から書類が届くこともありました。

因みに、私は過去に200→300回ほど貸し出して、保険を適用して修理等を行ったことはありません。貸し出し中に何もなかったかというとそういうことではなく、損傷箇所の修理に10万円を超えるものが無かったということです。修理は数知れず・・・。タイヤ裂傷、フロントウィンドウ割れ、板金、バンパー交換、、、、。車の紹介で、フロントウィンドウの修理が保険適用外と記載されている方をたまに見ますが、フロントウィンドウであっても走行中のものであれば保険適用されます。

最近の車はフロントウィンドウにアンテナやセンサーなどが取り付けられていることが多く、交換する場合は10万超えるでしょうね。保険が適用されないとこれももめごとになりそうなことの一つです。返却時にフロントウィンドウの割れまで確認することは相当に難しいですから。返却時に申告してもらえないと・・・・後でウインドウの飛び石傷に気付くわけです。

停車中にスライドドアを開け、ブロックに擦った(ノア)

停車中にスライドドアを開け、ブロックに擦ってしまったとのことです。部位によっては塗装する範囲が増え、こんな傷でも修理に10万以上かかることもあります。

バンパーに凹み(ノア)

返却時に申告が無かったバンパーの凹みです。結局、修理代を全額は支払っていただけず、一部のみの支払いで示談。交換して半年もたっていない傷の無いバンパーだったので、丸損です。

タイヤがバースト(E83 X3)

タイヤバースト
高速道路でタイヤがバーストしたとのことでした。ここまで裂ける前に、パンクの予兆は何かしら有ったと思うのですが(パンクセンサー付いているし)・・。タイヤが古いこともあり、費用はいただきませんでした。

引っ越しで使用し荷室に傷(ノア)

引っ越しで使うといわれていたので、嫌な予感はしたのですが、案の定内装がご覧の通り。返却時の申告は無し、返却時は夜間であり当然気づけませんでした。

ドアに凹み(E83 X3)

右側後席のドアに凹みです。返却後、自分で運転席に乗り込むときに気づきました。即連絡して、修理について了解を貰い、全額負担にて修理完了。しかし、塗装すると同じ色は出ませんよね。強い日が当たると、明らかに色合いが違います。

ボンネットに凹み(ノア)

返却時にわからなかったボンネットの凹みです。80系のノアはボンネットがとても薄く、凹みやすいです。想像ですが、給油口を開けようとして、誤ってボンネットを開け、それを閉じようとして手で強く押してしまったのではないかと。

こんなリスクがありますが、Anycaのような個人間カーシェアサービスが、車の維持費を軽減してくれることは間違いありません。じゃなきゃ、私、車2台も持てませんから。みなさん、その辺のリスクを考えてオーナーの方ま、借り手の方も利用しましょう。

じゃ、どんな車がいいの?

Anycaで貸し出しはせいぜい200万くらいまでの車で、細かな傷は気にしないといったスタンスで無いと後々大きく後悔することがあるのではないでしょうか。

やはり国産よりも輸入車が人気がありますので、10年落ちくらいの輸入車、たとえばBMW 3シリーズツーリング、MINI、アウディA5辺りがいいのではないかと思います。個人的にです。自分が気に入って、かつそれなりに借り手が付きそうな車、

貸し手は、1万円のために貸し出す準備に加え、走行距離が延びることや、タイヤの消耗、車自体の価値を低下、さらに事故や傷、訴訟リスクまで負う事になるんです。貸し出し当初、とてもお値打ち料金を設定していつの間にか見なくなってしまう車を多く見ます。きっとこのような方々は見合わないと感じて貸し出しをやめてしまうんでしょうね。

それでも車が好きだ!いろいろ乗りたいけど経費は削減したいって人じゃなきゃやってられませんから。

「エニカで200回以上貸し出したオーナー経験から見た全損リスク」への1件のフィードバック

  1. 3月の30日にエニカキーを早速使ってトラブりました。
    24日にエニカで車を予約して30日に借りたのですが29日からの予約以降からこの機能が適応されるとのこと。
    しかし、その事がオーナー側には30日から使えるとしか伝わっていない。
    エニカキーが使えなくて寒い中2時間も車の外で格闘していました。
    エニカに責任追及をしたところ、プラットフォームを提供しているだけで個人間のトラブルは一切関与しないの一辺倒で責任逃れされています。今も毎日オーナーと借り主の私で講義中。
    今日4月2日になってエニカアプリで29日以降のリクエストがエニカキーを適応できる旨のメッセージを配信しているあたり、明らかにエニカ側の伝達ミスであり確信犯だと思われます。
    恐らくほかユーザーからもこのクレームが発生しているはずです。

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