アローワンス:Allowance

こちらに居ると、ワークショップ(Workshop)という言葉をよく耳にする。日本で働いているときはほとんど聞いたことが無かった。これは、日本で言う所の研修が一番近い。たとえば、あるシステムを導入するために、その使い方を説明したり、コンピュータを利用しての業務の効率化を指導するため、数日間使って研修を実施するのである。

ケニアでよくあるパターンとしては、2日、もしくは3日間の日程で、金曜日が最終日に充てられることが多い。会場はホテルの会議室を借りて行われ、参加者は30名から多いときでは100名ほどになる。参加者は地方からも来るため、当然宿泊付きとなる。

ワークショップの内容はさておき、ワークショップの期間は午前、午後、夕方の3回のティータイムと昼食に休憩が入る。ご丁寧に、ノートとボールペンも付いていたりする(こちらの人はボールペンは借りるものという意識がある様子)。

プリンタのトナーを交換する予算が無いようなオフィスなので、当然そんなワークショップを企画する財力は無い。ワークショップには必ずJICAをはじめとする援助団体のスポンサーが付く。

そんなワークショップなのであるが、どうしても納得できない点が1点。日当(アローワンス:Allowance)を相当な額受け取るのである。

日本であれば、会社主催の研修であれば交通費と宿泊費、そして日当が出るだろう。外部組織主催であれば、かなりの額の参加費を支払う必要がある。実質的にはスポンサー≒援助団体が主催するのでお金を支払って参加するパターンに当てはまるように思うが、手当てとしては日本で言う会社主催の扱いとなる。

日当はピンきりのようだが、3000[シリング/日](日本円で3300円ほど)は出る様子。3日出ると、それだけで10,000円近い手当てをもらうことになる。そんなワークショップが、たとえば保健行政の建て直し、改善に多くの援助団体が入っているここキスムでは毎週のように行われている。職員の給料を5万シリングとすると、それと同じ位の額を手当てとして受け取ることになる。当然、仕事の半分がそんなワークショップへの参加だと、普段の仕事が回るわけも無い(こちらの人が残業をしているのを見たことが無い)。

効果が見えればそれでもやる意味が感じられるが、その効果を体感したことはほとんど無い。みんな、きれいさっぱりワークショップが終わると忘れてくれるようだ。

一同に集めてワークショップを開くのではなく、各事務所を開催側が回わり、もっとコンパクトに行ったほうが効果があるのになぁ、と思う今日この頃。当然参加者に日当は無し。そもそも、お金をあげないと参加してくれない研修なんて、要らないよね?

ちなみに、協力隊員が公用で移動や宿泊をする場合、ケニアでは700シリング/日の日当が出る。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください