ここのところずっと放置していた、リカンベントP-38。なぜ放置となってしまったかというと、このフロントVブレーキの調整ができなかったからです。ワイヤーを止めている部品が固着してしまったのか、無理に回したら割れてしまいました。代わりに、通常のVブレーキに付け替えたいと思います。
ところが、このVブレーキ、通常進行方向に向いて左側にブレーキケーブルが出ています。手持ちのVブレーキを見てみると、右側です。どのVブレーキも右が標準で、左から出せるものが見つかりません。標準で付いているVブレーキはOdysseyというメーカのものらしいですが、日本では流通していないようです。このブレーキは右でも左でも取り出せるようになっています。リカンベントはチェーンラインが干渉するので左から出す必要があるのですが、よくあるのはフォークの裏側にブレーキを逆につけて対応しているようです。
しばらく考えて、ワイヤーを止めている部分を左右付け替えてみることに。
ワイヤーを固定しない方のレバーについているバナナをひっかける部品をとります。可動部はかしめ構造になっていたので、かしめ部分をやすりで落とし、貫通ドライバーで軸をたたいたら結構簡単に抜けました。そして、こちらの穴にタップでネジ穴を切ります。タップ、今まで色々な場面でほしいと思って手に入れてきませんでしたが、この機に購入。ダイスとの20ピースセットで1980円です。単品ならM5のタップが300円くらいだったのですが、ハンドルを買うと合わせて1000円。いっそのことと、いつもの癖で高めに行ってしまいました。
下穴を5mmのドリルで広げ、タップで山を作ったところ。なかなかきれいにできました。
ワイヤーを止める部品が回らないようにする山をレバーの頭に作ります。鉄やすりで自作。背景にあるのは、このVブレーキの提供バイクである90年代後半のGIANTのMTB。ありがとう!
ワイヤーをかける側(左側)は、抜いた軸を再利用。かしめ部分は削ったのですが、なんとか長さは足りて、ハンマーでたたいて抜けないように。ワイヤーを止める部分の若干の調整が必要でしたが、結構簡単に、こんな感じに左からの逆転Vブレーキ完成です。