みなさんに嫌われているらしいアイドリングストップ。メーカーも嫌われているのは承知の上で付けているのでしょうからそれなりな理由があるはずです。それは当然実際に燃料の節約ができるからでしょう。
では、アイドリングストップを効かせるとどの程度燃料の節約が行えるのか試してみました。
試した条件
この車は個人間カーシェアで貸し出すことが多いので、結構距離を走ります。使い方は日帰り、もしくは1泊で高速道路を使った小旅行というのが一般的。通勤や買い物といった短距離走行はしていません。 他、試した条件は次の通りです。貸し出し中の状態もこの通りだと信じます。
車は2015年式のトヨタノア(ZRR80G)、2.0Lのガソリン車、走行距離約7.5万キロでバッテリー交換は新車時からしていません。 常にアイドリングストップをオンで走行 エアコンは基本常にオートでオン。リアエアコンは搭乗者がいればオン、いなければオフ(のはず) 節約できた燃料は車載コンピュータの表示を信じる
測定
■2019年8月31日(オドメータ 74,815km)
記録開始。車載表示をリセットし、「節約燃料」をゼロにします。
■2019年9月1日 116km走行(オドメータ 74,931km)
アイドリングストップ時間 34分 節約燃料 0.402L
■2019年9月8日 346km走行(オドメータ75,161km)
アイドリングストップ時間 1時間26分 節約燃料 0.999L
■2019年9月16日 779㎞走行(オドメータ75,594km)
アイドリングストップ時間 1時間44分 節約燃料 1.212L
■2019年9月29日 953㎞走行(オドメータ75,768km)
アイドリングストップ時間 2時間31分 節約燃料 1.754L
■2019年10月10日 1,467㎞走行(オドメータ76,282km)
アイドリングストップ時間 3時間16分 節約燃料 2.272L
結果
1,467㎞の走行で2.272リットル(アイドリングストップ時間 3時間16分)のガソリンが節約できました。夏場でエアコンが常にオンとなっている状態なので、春や秋だともっと多くのガソリンが節約できるものと思います。また、街乗りが増えることでも節約分が増えることが予想されます。
一応損得勘定をしてみる
1km走行あたり、どの程度節約できるというと。
2.272L/1,467km=0.0015487L/km
10万km走行したとして、どれほどのガソリンが節約できるのでしょうか。
0.001547L/km×100,000km=157L
157Lほどになりました。1L、140円だとすると21,980円でした。アイドリングストップ付き車が無しに比べてどれくらい高いのでしょうか?アルファードではオプション扱いで、価格は52,000円 でした。とすると、20万km走ればオプション価格の何とか元が取れる、かも、という程度なんですね。あらら。。
バッテリーの交換頻度が増え、システムが複雑になることによる故障率が上がることも考えられるため、経済的な計算だけでは無い方が特となりそう。
じゃ、なんでメーカーは付けるのでしょう?
ガソリン節約コスト以上にコストをかけてでも燃費を向上させないといけないためでしょう。燃費規制で、ある一定以上の燃費が達成できないと罰金が課される ようですからね。
私は燃費の良い車、静かな車にお金を払う方です。アイドリングストップでエンジンが止まると環境負荷を減らせている、CO2を節約できていることで、気分が良くなります。